2025年4月16日

サブスクリプションモデルや公共料金等、
継続的な支払いが発生するサービスにおいて、
口座振替サービスは
利用者にとってはお支払いの手間が最小限であり、
サービス提供事業者様にとっては確実な代金回収が見込めるというメリットがあります。

しかしながら、
口座振替サービスにおいても未回収リスクを完全に排除することはできません。
本記事では、
口座振替サービスにおける未回収の主な原因その予防策
そして未回収が発生した場合の対策について解説いたします。

 

1.未回収発生の要因

口座残高不足による未回収は一般的に認識されていますが、
実際には多様な要因によって未回収が発生します。

1)登録口座情報の誤り

登録された口座情報と引き落とし時の請求データにある口座情報が不一致である場合、
金融機関は該当口座を特定できず引き落としは実行されません。
主に利用者から取得した口座振替依頼書を事業者側のシステムへ登録する際の
人為的な誤入力に起因することで多く見られます。

予防策
❶正確な口座情報の取得徹底
利用者からの口座情報取得プロセスにおいて、確認を徹底することが重要です。

登録方法のデジタル化
紙媒体の依頼書から、webまたは端末による登録方式への移行は入力ミスの削減に寄与します。

多重チェック体制の構築
口座振替依頼書で取得した情報を登録する際には、複数担当者による目視確認を実施し精度を高めます。

RPAの導入による効率化
口座情報の登録業務にRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入し
入力の自動化と効率化を図り、チェック業務への人的リソース集中を可能にします。

 

2)金融機関における手続き未完了

こちらも口座振替依頼書を使った口座登録時に発生する問題です。
利用者の口座情報登録が金融機関側で完了していない場合、
引き落としは「依頼書なし」として処理されます。
一般的に、利用者からの口座振替依頼書は、事業者が決済代行会社を経由して金融機関に提出され、
登録完了までに一定期間(通常1~2か月)を要します。
金融機関は、この期間に提出された依頼書の口座存在確認や、届出印との照合等を実施します。
この期間中に引き落とし請求を行った場合、未回収が発生してしまうのです。

予防策
登録完了までの代替回収手段の準備
金融機関における口座情報登録が完了するまでは
口座振替以外の決済手段(コンビニ払い、銀行振込等)を利用者に案内することが有効です。

 

3)口座凍結・解約

頻度は低いものの、利用者の口座が一時的または永続的に凍結・解約されている場合も、
口座振替は実行できません。
口座凍結は、不正利用の疑いによる利用者本人による窓口での手続きや、
判断能力の低下・死亡などに伴う家族による手続きなどが考えられます。
これらの手続き後に引き落とし請求を行った場合、エラーとして処理されます。

2.未回収発生が事業運営に及ぼす影響

前述の要因により未回収が発生した場合、事業運営に以下のような影響が懸念されます。

●資金繰りの不安定化
回収予定の代金が期日に入金されない場合、
事業者の資金繰りに支障が生じ、
一時的な借り入れなどが必要となる可能性があります。

●督促業務の増大
未回収金を回収するためには、引き落としができなかった利用者への連絡、入金依頼等の督促業務が発生し
業務負担が大きくなります。
迅速な対応により、未回収期間の長期化を防ぐことが重要です。

チェック
翌月に未回収分を合算して口座振替を行うことは、
「未回収期間の延伸」「合算金額の増大による回収困難化」を招く可能性があり、
推奨できる対応とは言えません。
未回収発生後は速やかに利用者へ連絡を取り、入金期日を明確にした上で
銀行振込やコンビニ払いによる支払いを依頼することが早期の未回収解消に繋がります。

 
このような未回収の発生をある程度想定し、
仕入れ・支払いの運用計画を策定するとともに、
督促方法や関連ツールを事前に準備しておくことが大切です。
未回収の回収用に多用な支払い手段を用意しておくことも未回収リスク低減に有効です。

また、引き落とし実行前に振替案内を通知することは
利用顧客の入金準備を促し、残高不足による未回収を抑制する効果が期待できます。
メールやSMS等による通知は比較的容易に実施可能です。

未回収リスク発生時の最終的な対策

複数回の督促にもかかわらず回収が困難な場合は、
弁護士や債権回収業者(サービサー)への委託を検討することも有効な手段です。
専門家からの法的なアプローチは、
利用客の支払い意識を高める効果が期待できます。

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口座振替での引き落としが難しい場合にはスムーズにこちらの回収手段を適用することができます。
さらに審査に通過したご注文分は必ず立替保証するので、未回収リスクの心配もありません。

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